こんにちは。イラストレーターの茶谷順子です。
「はじめに」でも紹介しているのですが、私は長年コーヒー屋さんとか、宇宙グッズのお店でも働いてきました。
今日はタンスの整理整頓をしていたら、その頃のユニフォームが出てきました。
懐かしいです!毎日これらを着ていました。
よく見るとだいぶクタクタです。そしてマニアックですね!
これを見ていたら、なんでここで働いてたのかを書きたくなったので、今日はそれを書きます。
コーヒー屋さんで働こうと思ったのは。
私がカフェで働こうって思った動機は2つありました。
1つは「いろんな人に出会えそうだから。」でした。イラストを描く参考になるって思ったんです。
もう1つは、笑顔で出す1杯のコーヒーで、人を元気にできることが、素敵だなあと思ったから。
決して「コーヒーが好きだから」ではなかったんです。
働き始めたら思惑通り、年齢も背景も違ういろんな人に出会いました。お客様だけでなく、仲間も様々な事情のメンバーでした。
そこで交わされる、小さな交流がとても好きでした。
日々コーヒーよりも、1人1人のことを考える時間の方が遥かに長かったです。
小さなサインに、誰よりも早く気づくことも、お客さんや仲間に先に気付かれることもありました。その瞬間を共有し、積み重なっていくのがとても好きでした。
もちろん、コーヒーのことも好きだけど、それだけでは続けられなかったと思います。
でも、やっぱりコーヒーが好き。その先にいる人も好き。
同時に、コーヒーのこと、生産地の方がどんな思いで豆を作っているのかも勉強しました。
決して裕福ではない生産地の現状を知るたびに、自分たちにできることはなんだろうって考えました。できることは少ないかもしれないけど、そういう問題ではない。果てしないとかそういうことじゃない。
少なくてもやればいい。
作業場に溢れた、売り物にならない豆をかき集めて「これは家用」って言ってた子を見て、本当にそう思いました。嬉しそうに集めてました。
私はコーヒーのことを学びながら、生産地の人とつながっていた気がしてました。現地に橋ができたとか、技術指導が入って、豆の評価が高くなったと聞くと嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
そんな話をすると、マニアかよ。って顔をよくされたけど。
でもさ、日本のお米が、南半球で美味しいねって食べられてるのと同じことですよね。私が行けない土地でも大好きなお米、美味しく炊いて食べてもらいたい。
だから私はなるべく美味しく淹れたいし、大事に飲んで欲しいと思っていました。当たり前のように飲んでいるコーヒーがどこから来てどうやって作られたのか、時々でいいから思い出して欲しいです。
じゃあ、宇宙は?
じゃあ、宇宙は?
ロケット、星、果てない空間が好きなの?宇宙人を信じてるの?
宇宙飛行士さんが好きで、向井千秋さんの記事を読んでファンになったことがきっかけだと思います。
その後読んだ、歴代宇宙飛行士さんの考え方が素敵すぎて、そんな人たちのいる場所で働いてみたいなあって思ったんです。
絶対楽しいし、自分にどんな変化が起きるか楽しみになってしまったんです。
自分の好きなことを大事にしながら、全力で目に見えないものを、仲間と一緒に追いかけて、いつか目に見えるものにしてしまうちから。
そして周りを巻き込んでしまう。感動させてしまう。
そのほとんどは目立たない、おしゃれでもない地味な人たちの力です。
宇宙に行こうって、本気で思える力とか。遠い遠い見たこともないとこまで衛星を飛ばすとか、実際どうでもいいんじゃねーの?生活の役に立つわけ?税金の無駄使いでしょ。
何かに夢中な人がいるんです。しかもたくさん。
そんな意見もよく聞きますが、信じて進み、失敗しても腐らず、結果を出して人を巻き込み、自分たちも笑顔でいるタフさが最高です。憧れます。
まあ、私は自然科学には全く精通してないので、お土産屋さんでその片鱗に触れる程度でしたが、とても楽しかったです。その後、お調子者の力を駆使して知り合った宇宙系の皆さんも、やっぱりちょっと変だけど(笑)、素敵な人たちでした。
もちろん、他の業界でもそういう人たちはいると思います。
自分が選んだ業界が宇宙とコーヒーだったのです。好きなものから始めたけど、結局は、そこにいる人の魅力に引き寄せられてたんだなあ。ってわかりました。
コーヒーや宇宙と、その先にいる人がもっと好きなんです。
私の絵もそんな気持ちで描いてます。受け取ってもらえたら嬉しいな。半ばまとめは無理やり。